トリミングに対する考え方は色々あるようで、あくまでオプションと考えている人も多いのかも知れません。私は仕事柄からか写真はトリミングありきで考えています。どちらでも良いと思いますが、後者の方が楽しいのではないでしょうか。被写体によって形や色はさまざまであり、背景もさまざまです。それを決まった比率でしか切り取はないのは写真の表現を狭めてしまうと考えてしまいます。
また、昨今はインスタのような正方形や16:9の比率で撮る写真もあり、昔からの比率にこだわる意味がないように思います。もちろん、決まった比率の中でどれだけの表現ができるかをテーマにすると言うのはアリだと思いますが、いろいろあっても良いと思います。
トリミングの作業
Adobe Lightroom Classicで説明します。
操作

現像画面の右上のトリミングのマークを選ぶとトリミング作業の画面が開きます。
まず水平が気になる場合は、画面右にある水平補正の自動補正ボタンを押すと、写真の中にある垂直のものを基準に角度を矯正してくれます。基準になるものがない時は「ないので補正できなかった」旨のアラートが出るので、手動で角度矯正のスライドボタンを動かして補正します。
その後、画面四隅にあるハンドルで、トリミングするわけですが、鍵マークをかけると縦横の比率が固定されます。トリミングができたら再度トリミングマークを押すと画面が閉じられます。




トリミングの考え方
最初はどのようにトリミングをしたら良いのかわからないと言う事もあるかも知れませんが、そこで重要になってくるのが仕上がりイメージです。仕上がりイメージつまり何を目指すかと言う目標がないと、どこをトリミングしたら良いのか分からないのは仕方ありません。ただバランスをとって切るだけになります。しかし、切る場所の微妙な違いを決めるのは仕上がりイメージに近いのはどこかと言うことです。それによって、ムードや迫力が違ってきます。
仕上がりイメージの持ち方
大袈裟なことではありません。写真を見てどう料理すると、ドラマチックな写真になるかと言うだけです。鉄道なら、ホームに人が写っていた場合、それをどこまで入れるのかあるいは切るのかでその写真のムードやドラマ性が違ってきます。
バランスについて
ドラマ性やムードと言っても、もちろん主たる被写体と写真全体の造形的なバランスも大切です。しかし、それにはいくつもの正解があるのです。ましてや、比率にこだわらない自由度の中では、いくつものトリミング案が生まれてくるのです。ひとつの写真でトリミング違いで2つ以上の写真が生まれることもあります。それがトリミングの面白さです。これを楽しまない手はありません。
構図だけではないバランス
写真の構図の話ではよく3分割などの画面割りの話が出てきますが、それだけではありません。画面のバランスは、色の濃さや被写体の造形によってもベクトルが変わってきます。黒いものがドカーンとあればそこは重く感じられます。また色相によって彩度が異なるので重さも違って来ます。黄色は元々彩度が低いので軽くなりますが反面目立ちます。目立つと言うことは目がそこに行きやすいと言うことです。細かく言えばそう言ったことも考えに入れながら写真をトリミングするわけですが、そうしながらそこで何を表現したいのかを明確にする事が大切です。
シーンを演出する

難しいことではなく、この写真ではこう言うことを見せようと言うことです。鉄道で言えば、列車が通過していくホームの空気感とかそういうことです。ホームの空気感を表現するにはホームにいる人やベンチ、表示板などが重要になって来ます。
そうやって一枚一枚吟味しながらドラマを写真に込めていくと写真がもっと楽しくなると共に説得力を持って来ます。トリミングの楽しさは、そう言う映画で言えばシーンを演出していく楽しみかもしれません。それをやらない手はありません。
余談:映画比率
例え話に映画を出したので、楽しいアイデアを紹介します。映画の画面の比率は写真よりもかなり横長の扁平です。それゆえに映画のシーンには独特のムードがあります。それを写真にも応用するアイデアです。
映画の画面比率には何種類かあるので、忠実にせずに自分のイメージで映画みたいな比率を決めても良いと思います。撮影時もその比率を意識して撮ります。
そして映画的な比率にトリミングしていきます。ボケを生かしたりレトロなトーンにしたりあるいはモノクロにしたりすると自分の撮った写真が何かの映画のワンシーンのようになります。何枚かの組み写真にすれば、またイメージやストーリー性も表現できます。このようにトリミングをうまく使えば写真の楽しみがぐんと広がります。



