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写真を楽しむ3つのポイントと4つの要素。

写真の理屈

写真撮影を楽しむために(イメージした写真を撮るために)少し憶えておく方が良い事があります。ここでは概要だけ説明します。別の記事で詳細を書くようにします。最初はこういうポイントがあるのだということを知っておく程度でよいと思います。詳しい説明は追って上げていきます。

■被写体に関する3つのポイント

1.光の方向
2.背景
3.被写界深度

■カメラに関する4つの要素

1.シャッタースピード
2.絞り(F値)
3.感度(ISO)
4.レンズ

被写体に関する3つのポイント

1.光の方向

順光、逆光という言葉を聞いたことがあると思います。被写体に光がどう当たっているかという事です。被写体に正面から当たるのが順光、背後から当たっているのを逆光と言います。横からの光はサイド光とかいろいろ呼び名がありますが、重要なのは、それぞれの光の方向で被写体がどう見えるかと言うことです。
写真を撮るというのは光を撮ると言い換えられます。撮りたい写真にはどの方向が良いのか、あるいは、その時の被写体の光の状態ならどう撮れば面白いのかという判断が必要です。そのためには光の方向の特性を知っておく必要がありますが、これは撮りながら試行錯誤して感覚的に憶える方がよいと思います。

2.背景

背景はとても重要なのですが、長年写真を撮っている方でも意外と被写体ばかりに目が行って背景に無頓着な方も多いです。背景によって被写体の見え方は大きく変わります。
何でもないものでも背景をステキにすると見違えるような写真になり、新たな魅力を発見したりします。そういう面で背景は被写体と同じくらいに重要だと言えます。外で人物を撮るときには光と共に背景も大事です。少し角度を変えるだけで背景がかわり人物がステキに見えます。雑誌に載っているモデルさんの写真などは、背景やレンズ、光の方向を考慮して撮っているのでステキに見えるわけです。

3.被写界深度

初心者の方はあまり聞いたことがない言葉かも知れませんが、写真撮影を楽しむ上ではとても重要な知識です。要は、ピントの合う範囲のことです。そもそもピントが合う範囲に違いがあることも意識していなかったかも知れません。よく「ボケがきれい」とか言われますが、そのボケ方をコントロールするのは被写界深度です。具体的に言えば、カメラの絞り値やレンズの焦点距離によって被写界深度は変化します。まずはそういうものがあるのだということを知っていただくことが大事です。これも頭で憶えるより試行錯誤で感覚的に憶える方が良いものですが明解な法則があります。

・絞りを開ける(F値を小さくする)と、被写界深度は狭くなる。
・レンズの焦点距離が長いほど、被写界深度は狭くなる。
逆も然りです。なぜそうなるのかという理屈はとても複雑で、それは知らなくても撮影には影響しません。被写界深度の法則を活用することにより、ボケのきれいな写真や野鳥の毛の1本1本まで鮮明な写真を撮ることができます。

カメラに関する4つの要素

写真を撮るのは、この4つの要素の組み合わせです。スマホやコンデジのオートで撮っているとほとんど意識することはありませんが、これらの組み合わせで様々な写真表現が可能になります。

1.シャッタースピード

シャッタースピードというのはシャッターの開いている時間です。1/1000とか1/200とか、/の右の数字が低いほど長い時間シャッターが開いているワケです。それは、たくさん光が入っていることでもあります。バルブといって、何十秒とか何分とか何時間とかシャッターを開けっぱなしにして撮ることもできます。夜景で光の帯ができているような写真はそうやって撮られています。基本は、被写体の動きによってシャッタースビードを変えますが、それ以外にもあえて通常よりシャッタースピードを変えて面白い写真を撮ることもできます。

2.絞り(F値)

風景や静物の撮影では絞りのコントロールが写真に大きく影響します。被写体の3つのポイントにある「被写界深度」を決めるのは絞りです。上で「背景」の重要さを書きましたが、背景の様子も絞りによって大きく変化します。

3.感度(ISO)

感度の捉え方はとても分かりにくい話です。最初は絞りとどう違うのだ?と思ってしまいます。感度なので光を感じる強さということですが、単に光を感じるために”必要な力”と考えるとその効果が分かりやすいと思います。
ISO値が小さいのは力が小さくても撮れて、値が大きくなるのはそれだけ力を入れて光を感じないとちゃんと撮れないという風なことです。だから、できるだけ値が小さい方が使う力が少なくて済むので良いという風に考えるのがよいと思います。端的に言えば、ISOの値を低くすると力に余裕が出るので解像度が上がります。逆に値が高いとカメラは頑張らないといけないのです。ムリがたたるとノイズとなって現れます。暗いところでムリに撮ろうとすると力が及ばずノイズが出やすくなります。ですのでISOは低いほど良いです。
カメラによっては50,000〜80,000くらいまで上げられるものがありますが基本は1,000以下ではないでしょうか。今のカメラは初級クラスでも高性能なので、3,000〜6,000くらいでも割と平気です。ただISOが高くなるとカメラの性能がものを言います。高精細な写真を撮るには500以下に下げた方がよいと思います。

4.レンズ

レンズには、3つの要素があります。「1.焦点距離」と「2.レンズタイプ」、そして「3.開放F値」です。

1.焦点距離

焦点距離は、大きく3つの分類があります。ワイドレンズ、標準レンズ、望遠レンズです。

ワイドレンズは概ね10~35mm、標準レンズは50mm前後、望遠というのは150mm~です。500mmを越える望遠レンズは超望遠と呼ばれたりします。一般的によく使われるのは20~300mmのレンズではないかと思います。500mmを越えるレンズは用途が特殊になって来ます。レンズの焦点距離によって写真の奥行きの距離感に差が出ます。焦点距離が長いほど奥行きが圧縮されて写ります。

これも写真に独特の効果を与えます。

2.レンズタイプ

レンズタイプは2つに分かれます。ズームレンズと単焦点レンズ(焦点距離は固定)です。焦点距離と機能の組み合わせによっていろいろなレンズがあります。

今は一眼カメラを買うとき、特に初級者モデルでは、標準ズームと言われる20~50mmくらいのズームレンズがついていることが多いです。あるいは2本セットで50~200mm程度の望遠レンズもついていたり。

ズームレンズは焦点距離が変えられるので便利です。しかし、写りは一般的には単焦点レンズの方がよいです。いわゆる「ボケ」がきれいに出るのも単焦点レンズです。一眼カメラが面白いのは、撮りたい写真に応じてこういったレンズを交換して撮影できるところです。

3.開放F値

同じ焦点距離のレンズでも開放F値の違うレンズがあり、価格も倍以上したりします。実はレンズは開放F値は明るいほど良いのです。カメラにおけるF値は、値が倍になると光の量は数倍になります。少しの値の違いで光の量は大幅に違ってきます。

特殊な撮影を除いて明るいレンズには、撮影における自由度のアドバンテージがあります。しかし反面重く高額です。一般的な撮影では、そこまで投資して明るいレンズを買う必要はないでしょう。うす暗い場所で撮ることが多いなら必要になってくるかも知れません。

ズームレンズはレンズをたくさん使うのでどうしても暗くなりがちで、単焦点レンズは明るいものが多いです。例えば35mm程度で撮る場合、一般的なズームレンズではF3.5くらいですが、単焦点レンズならF1.8くらいです。写真撮影において1.8と3.5の明るさの差はとても大きいのです。ちなみにスマホのレンズは2.7程度だと言われていますので一般的なズームレンズより明るいです。

その他

レンズにはこの他、接写がしやすいマクロ機能、接写リング、フィルター、コンバージョンレンズなどがあり、それらを使うことでも面白い写真が撮れます。


以上の合計7つの要素が写真に影響を与えます。

これは、一度にすべてをきれいに整理して憶えようとしてもなかなか上手く行きません。都度意識しながら撮っていると自然に感覚として身についてきます。そうなると写真撮影はより面白くなります。



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