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交換レンズについて少し詳しい話。

カメラの話

写真を楽しむ3つのポイントと4つの要素。という記事で大ざっぱな話を書いているレンズについて、もう少し詳しい話をご紹介しようかと思います。
「レンズの沼にはまる」という言葉があるほど、交換レンズというのは面白いもので、まさにデジタル一眼を使う醍醐味があります。レンズ交換ができないカメラでは、この「レンズの楽しさ」が味わえないからです。

ズームレンズと単焦点レンズ

かつては単焦点レンズ(固定焦点)が当たり前で、カメラを買うと標準レンズとして50mmくらいの単焦点レンズが付属しており、ズームレンズ(可変焦点)というのはオプション的な存在でした。今は逆転していて、特に初級モデルではズームレンズとセットで販売されていることが多いです。

ズームレンズ

ズームイン、ズームアップという言葉が当たり前に通用するほどズームという感覚は浸透しているので今さら説明は不要だと思いますが、18〜55mmとか80〜150mmとか、焦点距離が可変式のレンズのことです。何より便利なのは、1本のレンズで異なる画角がシームレスに得られることです。家庭用ビデオやコンデジなどでも当たり前になっているので余り意識しませんがこれはとても自由で有り難いことなのです。反面、ズームレンズの弱点は、レンズ構造が複雑なため重くなってしまうことや同じ焦点距離の単焦点レンズに比べて暗く(開放F値が大きい)なってしまうこと、描写力も厳密に言えば少し劣ることです。暗さについてはカメラの性能で補えるので普通の撮影では気にならないレベルですが、うす暗い場所(例えば室内や夕方)で撮影するときにはノイズが出やすくなります。

<超便利な高倍率ズーム>
近年各社から発売されている「高倍率ズーム」というレンズは概ね10倍(例えば18-200mmなど)くらいの倍率をカバーしています。つまりこれ1本あれば一般的な撮影をほぼカバーできるので、とりあえずこれをつけておけば何でも来いなわけです。標準ズームより多少重く少し高額になりますが利便性からおすすめです。
例えば18-200mmの高倍率ズームの場合、APS-Cのカメラで35ミリ換算(1.5倍)すると27-300mmとなり、ワイドレンジによる風景や室内から、望遠レンジによる鉄道やサギ、カルガモなど比較的大きな野鳥まで撮影できます。この便利さを味わうと手放せなくなります。

単焦点レンズ

単焦点レンズというのは、焦点距離が固定されている固定焦点のレンズのことです。それだけなら「ズームレンズがあれば単焦点レンズは要らないのではないか」と思うでしょうが、それが違うわけです。何が違うのかと言えば、結果的には「写真の味」です。これはとても重要な事で、写真の楽しさはまさに味わいなのです。よく「ボケがきれいな写真」という言葉が言われ、最近ではスマホなどでもソフトウエア処理でボケをつくったりしますが、このボケが単焦点レンズでの方がきれいなのです。そして単焦点レンズは開放値を明るくできるため、絞りによるボケの調節もしやすいです。写真に詳しくなるとこの単焦点や単焦点ならではの明るいレンズでの撮影が楽しくなります。

焦点距離によるレンズの違い

レンズを変える一番の楽しみは、焦点距離の違うレンズを使うことです。標準、望遠、ワイドとそれぞれに楽しさが違います。望遠ばかり使って撮影していて、久しぶりにワイドレンズをつけると新鮮で、しばらくワイドばかりで撮ったりという風にレンズは撮影の楽しさを広げてくれます。デジタル一眼をお奨めする大きな理由がここにあります。だから、最初から予算配分にレンズを視野に入れることをお奨めするのもこの理由からです。レンズの沼は、ハマると楽しくてなかなか抜けられなくなります。

焦点距離で何が違ってくるか

焦点距離で違ってくることは、まず画角、そして画面の圧縮感、そして像の歪みです。それらが写真の味わいを作ってくれます。

標準レンズ

35mm換算で言えば50mm前後が標準と言われるレンジです。ポートレイトなどに適した画角で、昔は一眼レフの標準レンズと言えば50mmくらいの単焦点レンズがついていました。画角的には人間の視野に近いと言われますが、スマホのカメラになれた現代人の感覚からすれば結構狭いです。APS-Cでこのレンジの画角にするには35mmのレンズをつけなければなりません。このレンジのレンズは明るいレンズが比較的安価で手に入ります。それも利点です。花や植物などをボケを活かして撮るには使いやすいレンジです。

望遠レンズ

35mm換算で100mm以上が望遠と呼ばれるレンジで、500mm以上は超望遠と呼ばれます。400mm以上になるとそれなりに重くなりますし、画角も狭いのでかなり特殊な撮影と言うことになってくると思います。

望遠レンズは、遠くのものを手前に引き寄せて撮影できるともに近くのものをアップで撮るときにも使えます。それとは別に、被写体と背景の距離感が近く感じる圧縮感も魅力です。この圧縮感は焦点距離が長いほど強くなります。

鉄道写真などでは、この圧縮感を活かして長い編成の列車が画角の中に収まる独特の味わいの写真が撮れます。また、焦点距離が長くなると被写界深度が狭くなり背景がボケやすくなります。雑誌に載っている屋外でのモデル写真などは、多くの場合モデルを浮き立たせるためにあえて望遠レンズで撮影します。

「野鳥撮影の標準レンズは500mm」と言われます。小さな野鳥を遠くから撮影するには、最低500mmくらいないと大きく撮れません。野鳥撮影ではAPS-Cやマイクロフォーサーズなどのカメラでは1.5倍、2.0倍になるのでメリットが大きいです。500mmのレンズはASPS-Cでは750mm、マイクロフォーサーズではなんと1000mmにもなります。天体などの撮影にも適しています。
いずれの場合も500mmを越える望遠レンズは、よく「大砲」と言われるように大きくて重いので撮影時も持ち運びにも少し特別の設えが必要になります。なお、APS-Cカメラの場合、400mmのレンズならフルサイズ換算600mmになるので、野鳥も撮れます。400mmなら手持ち撮影も可能な重さです。

ワイドレンズ

ワイドレンズの画角というのは実は現代人には非常に見慣れた画角です。スマホの内蔵カメラが基本的にワイドレンズだからです。かつてのカメラでは標準レンズと言われるように50mmが標準でしたが、スマホの登場によって感覚的な標準はワイドになりつつあると思います。
35mm換算で言うと50mm以下はワイドと呼ばれ、35mm~28mmが多く、15mm~10mmは超ワイドになります。
ワイドレンズの特性としては、画面の中心と縁付近では画像に歪みが生じることです。これはスマホカメラでも同じです。これの極端なものが魚眼レンズと言われる180が視野に入ったようなレンズです。魚の目はああいう感じに見えているのでしょうか。

一般家庭の室内だと28mmくらいのワイドでないと撮りにくいかも知れません。15mm位の超ワイドになると画面の歪みがかなりでるので、逆にその歪みを活かした写真を撮るという趣向もあります。
また、被写界深度は望遠とは逆に深くなるので、ボケを活かした写真は撮りにくいです。というかワイドレンズで撮る写真にボケはあまり必要にはなりません。
ワイドレンズでは、画像の奥行きが遠く(深く)写るので、それを活かしたスピード感や広い空間の表現ができます。不動産広告で室内が実際より広く見えるのは超ワイドレンズで撮影しているからです。

望遠レンズの圧縮感
ワイドレンズの歪み感

開放F値で何が違ってくるか。

開放F値とは、そのレンズで最も絞りを開いたときの絞りの値(F値)の事です。この値が小さいほど明るいレンズだと言えます。レンズが明るいいうことは、シャッタースピードを早くできたり、暗い場所でもノイズの少ない写真が撮れたり、ボケのきれいな写真が撮れたりと様々なメリットを生みます。

概ね3つのレンジ

標準レンズやワイドなどではF1.2~2.8の明るいレンズがあります。ズームや望遠などではF2.8~4.5,さらに望遠ではF5.6でしょうか。その差は2.0程度ですが、カメラにおける2.0の差というのは数倍の明るさの差になります。ただ、明るいレンズは高額になります。同じ焦点距離でもF3.5のレンズとF2.8のレンズでは価格が倍近くになったりします。ちなみにiPhoneのレンズはF2.7くらいだそうですから比較的明るいと言えます。だから室内でもきれいに撮れるんですね。

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